2015年8月15日土曜日

306:ベルリン:元日本軍「慰安婦」に連帯するスタンディングデモ写真報告。不誠実な「つまみ食いインチキ安倍談話」は許されない。



 →304回に予告しましたベルリンのブランデンブルク門前のパリ広場で、今や恒例となった元日本軍「慰安婦」に連帯する日本・韓国・ドイツの市民によるスタンディングデモが8月14日に行われました。

 今年はドイツも、観測史上最高の熱波が続き、しかも日本とは逆に湿度が極端に低いサハラ砂漠からの高気圧に覆われ、気温は35度ほどでした。
しかし、多くの観光客が関心を示すなかで、ドイツ、中国、日本の多くのメディアの取材もあり、特に今年は、独仏共同公共テレビArte・アルテのドキュメント部門の取材班が「慰安婦」問題について、実にていねいな取材をしました。この放送は欧州同盟の中では非常に質も高く、知識人には影響力が大きいのです。

 ちょうど本日、日本では安倍談話が出されましたが、今年は「アベ政治を許さない!」 の声が一段と高くなった抗議行動となりました。

 この談話は、歴史認識で劣等内閣である安倍政権に相応しく、歴代内閣談話と諮問した有識者懇談会報告のコピペ(つまみ食い)を基にしただけで、反省の誠意が全く見られない噴飯ものです。要するにつまみ食いの文言を侵略戦争と植民地主義の言い逃れに使い、本音の「もう謝罪などするつもりはない」と主張する不誠実が極まるインチキ談話なのです。(これについては近日中にここで述べるつもりです)。
  これでは先の15年戦争のアジア諸国からの信用回復はとても望むことなどできない代物です。これによりアジア諸国からの怒りは納まるどころか、逆に「歴史認識の信用赤字」が余計に深刻になるだけです。褒めてくれるのは親分のアメリカ政府だけでしょう。

レトリック/言い逃れの政治には、目先はともかく将来はありません。
 
 政治家の歴史認識での信用は誠意を言動で示すことで決まります。
安倍談話を注視した村山元首相は「さっぱりわからん」と批判したと伝えられていますが、安倍氏とは正反対の誠実さだけがとりえのこの好人物の正直な感想でしょう。

 とどのつまり「言は体をあらわす」のです。「反省」の名の下に「謝罪」を否定する自己撞着の安倍内閣は、この面で戦後史上最悪の政権なのです。戦後70年の日本の全くありがたくもない不幸と言えましょう。日本国民や憐れ。

 今日の様子をとりあえず写真でご覧ください。解説は後ほど補足します。クリックすればパノラマで拡大して見れます。

(追加情報)他の参加者の皆さんからの写真は→Facebook からご覧ください。
また15日にデュッセルドルフで行われた「アベ政治許さないデモ」はIWJが国際チャンネルで実況中継しました。→こちらです見れます。ベルリンも来年はやった方が良いかもしれない。暑さで来れなかったお年寄りもいるし、世界中で注目されていますからね。
今年は、強烈な暑さと、ブランデンブルグ門は折りからの西日に晒されて、観光客も長く立ち止まる人は少ないようでした。10日ほど続く日照りで広場の石畳も熱いのです。
この横断幕は昨年から登場しましたが、増々活躍。
プロテスタント教会の長老アルブルシャフト牧師も今年は麦わら帽で参加してくださいました。高齢の参加者の健康が心配されました。そこにベルリンでの展示会に作品を出品されている若手の大学教授も参加。

アルテの取材班が現れました。
今年はアジア9カ国の犠牲者の9人の写真がそろいました。


毎年続いているので、40人ほどの参加者でもパリ広場の真ん中を占領しての大きなデモとなります。警備のお巡りさんも最初少し顔をだしただけで、パトカーを日陰に持って行ったらしく姿が消えました。多分ドイツのパトカーにはエアコンがないのかもしれませんね。
この写真で人出の少なさとデモの一がよくわかります。
中国ラジオの若い女性記者が現れ、ていねいに取材。



取材する日本のカメラマンを取材するアルテ

アルテのディレクターの女性は、取材姿勢からして超ベテランであることが判ります。
討論も行われます。
韓国の観光客の一団が現れましたが、あまり関心がなかったようです。
日本の教員の観光客は、こんなところでこのデモがあることに驚き、長く立ち止まって話しをしていました。
その中に、在日の韓国人の女性がおり、昔わたしと合ったこともあるのでビックリ。

英語、ドイツ語、韓国語ができる人が多いので、熱心な質問にも答えることができます。
この方は、もうすぐ80歳の誕生日を迎えられます。おめでとうございます。

「8月14日の日本軍『慰安婦』メモリアル・ディーを国連記念日に!」
若者たちの関心も相当なものです。ここは世界中から人が集まりますが、単なる観光地とは少し雰囲気が違い、どうしても近代史に関心が向くからでしょうか。
中国の観光客は、中国人犠牲者の写真を見つけて大感激していました。



暑い中みなさまご苦労様でした。二時間でも1人水分1リットルの補給が必要でした。

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