先のキャンペーンのその後の報告もありますのでご参考まで。市民ひとりひとりが小さな声を束ねて突きつけない限り、東京都知事と都議会の堕落政治家たちに責任をとらせて日本の恥を雪ぐことはできません。
今日、東京でこの団体の集会があったことを朝日新聞が伝えています。→「 幕引きは許さない」
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本文:
いやはや、海外住まいをしている日本人、特に男性にとっては、新聞を読むのが苦痛な昨今ですね。東京都議会でのセクハラ女性差別ヤジの惨状が、日本の大恥として伝えられるので、まったくたまりません。
ドイツの新聞でも大手の保守系紙ディ・ヴェルトの女性特派員が6月22日付けで、「→ Immer Ärger mit den japanischen Machos /日本のマッチョーにまたまた憤慨」との見出しに加え、「日本の女性たちが防衛している:女性議員に対する性的なヤジで激しい論議が喚起。安倍首相の女性に親切な社会は遥か彼方」とのリードで、電子版では塩村文夏議員の→日本語ツイッターと→Chenge Orgの署名呼びかけまでそのまま紹介して、詳しい経過と問題点を詳しく伝えています。
東京都議会は、ヤジを飛ばしたマッチョー議員全てを洗い出して辞職させない限り、オリンピック開催資格がなくなることが、まったく理解できていないようです。自民党議員の 度し難い姑息さに世界中が呆れているのです。恥ずかしいでは済まない事態が世界世論の実情です。このズレは絶望的です。
さらにこれと平行して、安倍内閣による「河野談話検証結果」発表問題が報じられ、これについては22日、ニューヨークタイムスが社説で「→ Japan’s Historical Blinders /日本の歴史の目隠し」の見出しと「第二次大戦時の性奴隷への謝罪がまた問題化」 との小見出しで論評しました。これについては時事通信が→以下のように報道しましたので、以下引用させていただきます。
(26日追加:この→記事の日本語訳がカナダのピースフィロソフィーに乗松さんのいつものとおり丁寧なものがあります。年寄りには読みにくければ地球座が転載していますので→こちらからどうぞ。)
河野談話検証は「失敗」=安倍首相は立場明確に―米紙社説
時事通信 6月23日(月)22時52分配信
【ニューヨーク時事】米紙ニューヨーク・タイムズは23日付の社説で、従軍慰安婦問題に関する河野洋平官房長官談話の検証結果について、「韓国との緊張 緩和を見込んでいたのなら、失敗だ」と否定的に論じた。その上で、安倍晋三首相は、慰安婦問題の「否定論者」が間違っていることを日本と世界に対して明確 にする時だと注文を付けた。検証結果では、談話作成時に日韓で非公表の文言調整が行われ、元慰安婦とされた女性への聞き取り調査で裏付け調査が行われなかったことが明らかにされた。
社説はこれらの点を踏まえ、検証結果が河野談話に盛り込まれた謝罪について疑問を差し挟んだ格好だと指摘。「韓国人にとって、日本が謝罪に関して決して誠実でなかったことが示された」と述べた。
要するに内閣の検証行為そのものが間違っているという主張です。ここでも安倍内閣の世界世論とのズレと乖離が明らかです。このことを安倍首相は認識能力がないので、増々韓国や世界から孤立してしまうだけです。これについてはわたしも→あらかじめ指摘したとおりです。
こんな中、今週中にも公明党を籠絡して集団自衛権行使の閣議決定でもすれば、日本政府は日韓両国から、本格的に敵視されどうにもならないほど孤立してしまうことは、火を見るより明らかなことです。外交的には拉致問題で北朝鮮だけが頼りという情けない事態になります。独裁者同士には親和性がありますから、これも歴史の必然といえます。
さてこのような日本の惨状の中ですが、来週末に以下の講演会がベルリンでありますのでお知らせします。
「慰安婦」問題では、世界中の諸政府と国際諸機関によって、最も信頼されている日本のNGOのエキスパートの渡辺美奈さんが、国際会議に出席されるついでに、日本語で講演してくださるそうです。ドイツではめったにない機会ですので、こぞってご参加下さい。関心のある方に判りやすく話してくださるでしょう。普段から日本の生徒たちにも解説の経験を積んでいる資料館の方です。ちなみにマッチョーでない日本人男性も歓迎だそうです。
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<「慰安婦」問題 何が本当?>
話し手: 渡辺美奈さん
<アクティブ・ミュージアム →女た ちの戦争と平和資料館wam事務局長>
日 時: 2014年7月5日(土曜日)15時~17時半 <会場は14時半から開けています>
会 場: →WerkStadt <カフェバーで飲み物を自由にご注文いただけます>
Emser Straße 124 (Ecke Ilsestr.),12051 Berlin – Neukölln
S & U Bahn Hermannstraße 駅またはNeuköln駅から徒歩6分です。
(チラシはクリックで拡大)
以上ですが、以下は当問題に関心のある方のへの情報です:
1)6月20日に日本政府が公表した河野談話検証の原文は政府が関係公館で日本語と英語で公表しています。→日本語のPDF(25ページ)。
これを読んで判りますが、これは河野談話の成立過程を検証しただけでなく、その後の「アジア女性基金」の成立と破綻の過程を韓国との関係を中心に述べていますが、この部分は検証とはいえず、自画自賛になっている一方的な内容です。
2)これについて、特に韓国から厳しい批判が多く伝えられていますが、韓国側の見方を伝える日本語報道のなかでは、
シン・ガクス ソウル大学日本研究所特任研究員・元駐日本大使
が中央日報へ寄稿した
→
【時論】河野談話の検証は歴史の轍だその1、→その2 が 非常に良い参考になります。3)韓国政府の反応に関しては同紙が
→韓国政府「日本軍慰安婦白書出す」…河野談話毀損に対抗
と伝えています。おそらく韓国と中国両政府の合同プロジェクトが計画されているのでしょう。これが、安倍政権が河野談話検証で蒔いた種の結果となるでしょう。
4)さらに検証問題が、喚起した新たな展開としては:
*ウオールストリートジャーナルが日本語電子版で、本日6月25日に
→「慰安婦問題、失われた正義―日本だけの問題ではない」との論評で、あえて戦後の日本占領時に日本史府が解説した米兵専用の慰安所/RAA(the Recreation and Amusement Association=特殊慰安施設協会)について報道したことです。自国も直接かかわった類似の歴史をしっかり報道したものです。
これについて、わたしから解説を付加しておくと、アメリカはこのRAAでの経験を含めて、後に海外駐屯地で米兵が売春施設を利用することを禁止しています。それが建前であるにしても、沖縄の基地司令官に「風俗を利用すべし」と勧めたのが橋下元大阪府知事です。
*さらに同日、韓国における米兵用の慰安所に関してTBSが →「米軍慰安婦だった」と主張する韓国人女性らが集団訴訟 と報道しました。これは全文引用させていただきます。
いずれにせよ、安倍政権のいらぬ愚行で、「慰安婦」問題が「戦争と性」という極めて普遍的な問題であることが、いよいよ認識されることになっています。
これらによって安倍知性欠落政権が陥ったパラドックスの罠が次第に見えてきました。
そもそも、この失敗は2007年の安倍第一次政権で行った同じ失敗の繰り返しですから、世界世論が当時よりさらに厳しくなるのは当然のことです。その自覚が全くないのですから、何とも救いがたい惨状です。自国の歴史に目隠しをする政権が陥る典型的な罠で自縄自縛となるさまはみじめなものです。これこそ「積極的自虐史観」といえましょう。
「米軍慰安婦だった」と主張する韓国人女性らが集団訴訟
朝鮮戦争後の韓国で、政府の管理の下、駐留するアメリカ兵士の相手をさせられ、「米軍慰安婦だった」と主張する女性たちが、韓国政府に対し謝罪と賠償を求め集団訴訟を起こしました。訴えを起こしたのは、いわゆる「基地の村」でアメリカ人兵士の相手をさせられた「米軍慰安婦だった」と主張する韓国人の女性122人です。
「基地の村」とは、朝鮮戦争後の1950年代後半、韓国に駐留したアメリカ軍の付近にできた集落とされ、女性たちは声明書で「国家が旧日本軍の慰安婦制度をまねて『米軍慰安婦制度』を作り、徹底的に管理してきた」と指摘しました。
その上で、当時、政府が特定地域を売春防止の除外対象としたほか、女性を国家に登録させ、「愛国教育」という名称で教育まで受けさせたと説明しています。
女性たちは韓国政府に対し、「米軍慰安婦制度」の歴史的事実と法的責任を認め、被害者に謝罪するとともに、1人あたり日本円でおよそ100万円の賠償を求める訴えをソウル中央地裁に起こしました。
韓国では、過去にもこの問題が取り上げられたことがありますが、支援団体によると、こうした女性たちが訴訟に踏み切るのは初めてです。(25日19:45)
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