2012年11月28日水曜日

130:これが泥田の蓮の華「日本未来の党」の政策要綱です /白ネコも黒ネコも三毛ネコもどらネコも即脱原発の良いネコを衆議院選挙で当選させよう

 昨日、日本のメディアでは「第二の第三極」などと、自己撞着した表現で報道されている、滋賀県知事により公表された「日本未来の党の政策綱領」は以下の通りです。

この内容は、フクシマ事故の放射能汚染で何十万人の人々が塗炭の苦しみに陥っている日本、また欧州での冷戦終結後20年の新自由主義経済の過酷な現実下で基本的人権が踏みにじられ、民主主義が窒息しつつある日本の泥田のような社会の過酷な現実に抵抗して、琵琶湖の瀬田の唐橋の下に咲いた蓮の華のような美しい政治宣言であるかのようです。
産經新聞の琵琶湖を背景にした記者会見の写真をお借りします。

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琵琶湖を背景に記者会見する嘉田知事。産経恵守乾

 もうすぐ公示される衆議院選挙で分散している脱原発諸勢力を統合するためにアドホックに結成された新党の要綱としては、極めて優れたものであると言えるでしょう。
すでに書きましたように→「白ネコであれ黒ネコであれ脱原発基本法支持は良いネコ」です。この新党には、さらに三毛ネコもどらネコも駆けつけそうです。それでも良いネコです。自民、維新、民主の原発維持、エセ脱原発の旧勢力とは違います。
とりあえずは、圧倒的な日本市民の脱原発の意思を選挙で無駄にせず、次期衆議院で脱原発法を実現できる勢力の統合基盤となってほしいものです。蓮華が夢ではなく現実であることは、有権者という水面下の蓮根が一番良く知っています。そのことに気付いていないだけなのです。

ここでひとつだけ、注釈をしておきます。以下の要綱の最初の部分に昨年に脱原発を決めたドイツでは、すでに 5 兆円規模の産業と3 8万人の雇用が生まれ、地域が活性化しています」とありますが、これはあまり正しくありません。正しくは「昨年に最終的に脱原発を決めたドイツ・・」というべきです。

かつての社会民主党と緑の党の連立シュレーダー政権が2022年までの脱原発を電力業界との合意で決定したのは2000年6月で、連邦議会で脱原発法が決議されたのは2002年のことです。現メルケル政権は2009年に政権を獲得した際に、原発ロビーの意を汲んで原発の稼動期間を32年からさらに14年も引き延ばす政策を2010年末に実施したところ、寝ていた反原発運動が一挙に再興しました。ところがそこに起きたフクシマ事故で政権維持を図るために方針を180度転換して元の木阿弥の脱原発法に、今度は保守政党も同意して、全社会的最終的な脱原発の合意が実現したのです。(この詳しい経過については、梶村「脱原発の不可逆の転換へ歩みだしたドイツ」『世界』2011年8月号に書いておきました。)
したがって、再生エネルギー産業が成長し、多くの地域で雇用が生まれているのは、昨年からではなく正しくは、2000年からの12年間の実績によるものです。

ついでに、最近のことも付け加えておきますと、今年のドイツの再生エネルギー発電量は、原発の18%を追い抜き、25%になりそうです。また、風力発電量が膨大になり今年はオランダやフランスへの電力輸出量が記録的なものになりそうです。
すなわちドイツはエコ電力の輸出国になりつつあります。もちろん自然エネルギー源への転換には多くの技術的、過渡的な難題もありますが、高価な天然ガスや、膨大な負担となる廃棄物を遺す原子力発電と違い、請求書を出してこない尽きることもない太陽や風の自然の力による再生エネルギー発電の恩恵を享受する社会に大きく踏みだしているのです。
日本の未来もここにあります。

フクシマという過酷で高い代償を支払うことになった日本では、すでに原発ゼロ社会を事実上実現しています。ドイツよりも早期に脱原発社会を実現することは決して夢ではないのです。是非ともドイツを追い抜く決定を12月16日の衆議院選挙でしてほしいものです。
この政策綱領に同意する当選者が過半数を占めれば、それは実現できるのです。そのとき、世界は日本の民主主義の成熟を賞賛するでしょう。

以下引用です。

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                      日本未来の党 政策要綱 

原発のない再生可能エネルギー社会へ
 卒原発  

原発稼働ゼロから全原発廃炉の道筋を創ります。
安全や雇用・経済対策など「原発稼働ゼロ」の現実で直面する課題に責任ある対応をし全ての原発が確実に廃炉となる「卒原発」への道のりを定めます。 原発に代わって再生可能エネルギーを普及させるエネルギーの大転換で、地域産業を育成 し雇用を拡大させます。昨年に脱原発を決めたドイツでは、すでに 5 兆円規模の産業と3 8万人の雇用が生まれ、地域が活性化しています。

● 東京電力は破綻処理し、国が直轄して福島第一原発からの放射能汚染の拡大を防ぎ、責任をもって損害賠償や被ばく安全に対応する。
● もんじゅと六ヶ所再処理工場の廃止、世界最高水準の安全規制、大間原発など新増設の禁止、使用済み核燃料の総量規制からなる「卒原発プログラム」を定める。
● 原発稼働ゼロに伴う雇用・経済対策などを実施し、国民生活や経済の混乱を避けつつ、全原発の廃炉への道のりを定める。
● 発送電分離など電力システム改革を貫徹して公正な競争を促し、地域分散ネットワーク型のエネルギー地域主権を実現する。
● 大胆な省エネルギーと再生可能エネルギーの飛躍的な普及を実現して、石油・石炭への依存度を減らし、地域の雇用拡大と経済の活性化を図る。



全員参加型社会へ
 活子ども・女性  

子どもや女性の声なき声をきちんと政治に反映させます。
女性が社会の中で活き活きと活躍し、子どもが笑顔ですこやかに育つ社会が当たり前の社会 でなければいけません。日本の未来を担ってくれるはずの子どもが減少している原因の一つ は「子どもを産みにくい、育てにくい」という不安を多くの女性が抱いているからです。そ の状況を打破し、同時に、子どもたちが「この国に生まれて良かった」と思える社会を実現 します。
● 子ども一人当たりの中学卒業まで年間31万 2000 円の手当を支給し、その一部を「子 育て応援券」(バウチャー)とする
● 結婚・出産が女性のキャリア形成に不利にならない社会を創る
● 子どもが虐待や育児放棄にあわないよう親の子育て環境の改善を図る
● 離婚・別居時に両親が子どもの共同養育計画を作成することを義務化する

 ● 家庭・学校・地域が一体となって「子育て」「子育ち」を応援する社会を創る
 ● 高校授業料の無償化などを堅持する
● いじめの撲滅に向け小・中学生への「心の教育」を実施する
● 配偶者暴力に対し刑事罰を課すよう法改正する


安心・安全を実感できる社会へ 
 守暮らし  
みなさんの生活に対する不安を取り除きます。
地域内でお金が循環し、地域の人たちが元気になるような内発的経済を発展させることなど により、暮らしの根底を支える「雇用」の不安を払拭します。あわせて、年金・医療制度を 充実させることで、人々の暮らしを守ります。
● ワークシェアリングを促進し、家庭と仕事の両立ができる社会を創造するとともに、完 全雇用を実現する
● 子育て、医療、福祉、教育分野での産業・木材などのバイオマス資源などの活用による 環境配慮型産業の振興や個別所得補償などによる農林漁業の活性化により雇用の創出 を進める
● 若い世代の人材育成・キャリア形成を促進する
● 非正規社員の正規社員化を促し、安心して働ける現場を整備する

● 税を財源とする最低保障年金と所得比例年金の構築により年金制度の一元化を図る

 ● 地域包括ケア、在宅介護支援体制を強化して、介護制度を充実させる
● 国民皆保険を堅持し、医療保険制度の一元化を目指す
● 後期高齢者医療制度は廃止する


家計の復活へ
脱増税  
消費増税法は凍結します。
国民の平均所得を引き上げるために、家計を圧迫する行政の規制・ムダを徹底的になくすと ともに、内発的経済の発展を促進します。それにより、デフレ脱却と経済の再生を実現しま す。その結果、円高の是正や、税収の増加、財政再建も可能になり、消費増税の必要がなく なります。 デフレ、個人所得の低下が続く中での増税は、ますます消費を冷え込ませ、中小零細企業の 倒産などを招きます。したがって、税収はかえって落ち込むことになります。この点からも 増税法は凍結します。
● 必要な財源は、特別会計の全面見直しをはじめとする政治改革、行財政改革、地域主権 改革によって捻出する。
● 業界・業種によって損税・益税が生ずるなどの現行消費税の欠陥を是正する。 


行政・司法の抜本改革の断行へ
制官僚  

国民・地域の立場に立った行政・司法に改めます。
震災復興の遅れ、復興予算のあきれた流用に象徴されるように、国民の視点を失った中央の 官僚が全てを決めて人々に押しつける仕組みは、人々に多大な損害を与えています。官僚の 暴走を止め、地域のことは地域で決める「地域が主役の社会」を実現します。
● 政治主導を貫徹できる公務員制度改革を実施する
● 天下り全面禁止と政府関係法人の廃止でムダと利権をなくす
● 国の補助金と政策経費は原則、自主財源として地方に交付する 

 ● 国の地方支分部局を広域連合へ移譲する
● 司法官僚による国民の権利侵害を止めさせる措置を早急に講ずる 

● 行政・司法苦情処理第三者委員会を国会内に設置する 

主権国家としての権利を堅持へ
誇外交  

食品の安全・医療制度を守り、品格ある外交を展開します。
日本は、自立と共生の理念の下で、自ら主張し信頼を築く外交を展開しなければならず、独 立国家としての責任に基づいた日米関係を構築しなければなりません。TPP(環太平洋戦略的 経済連携協定)は、単なる自由貿易協定ではありません。牛肉など食品の安全基準、医療保 険などすべてをアメリカのルールに合わせようというものです。だから交渉入りに反対です。
● 自由貿易のための FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)は積極的に推進する
 ● 食料安全保障の観点からも食料自給率 50%を目指す
● 東アジア外交を重視し、アジアの平和の調整機能を果たす
● 安全保障基本法の制定と国連平和維持活動への参加を進める

● テロ、大災害にも対応できる日本版 NSC を創設する
● 多様な資源外交により安定的なエネルギーの確保を図る
● 「拉致国家」の汚名を返上するためハーグ条約を早期に批准するとともに国内の子どもの連れ去り行為を禁止する

3 件のコメント:

  1. 梶村太一郎様
    ブログを読ませていただいています。
    わたしは宇都宮けんじさんのお手伝いを勝手にいろいろなところでやっている前田起志子と申します。ほぼ毎日お顔を見て演説を聞いているのですっかり知り合い気分になってしまいました。(笑)梶村さんがブログでかなり応援してくださっているのを読んで嬉しく思っています。もしよろしければ公式に応援メッセージを脱原発のドイツから送っていただけないでしょうか。たぶん、いえぜったい宇都宮さんご本人も喜ばれて立ち向かう勇気になると思います。日本のメディアはすっかり猪瀬で決まりのように不公平な報道をします。PassyKisがわたしのツイッターです。よろしくお願い申し上げます。

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    1. 前田さま、

      ブログ読んで下さり感謝いたします。
      宇都宮さんの応援、苦労様です。連日大変だと思います。なにしろ何から何まで心ある市民の手弁当での選挙運動なので、あれこれ大変でしょうが、やりがいもあると思います。
      それにしても、ご本人は何から何まで初めてのことなのでまわりが勝手にかつぎ上げるしかありませんね。
      よろしくお願いいたします。この選挙戦は勝敗を超えて日本の民主主義の構築にとって、大きな意義があるので大いに期待しています。日本のメディアが理解していない・出来ない点がこれです。

      公式の応援のメッセージですが、そうですね、わたしは遠隔地に住んでいるために、ご本人を直接存じ上げていません。しかし、周りのスタッフには親しい友人が何人もいるようですので、そちらを通じで送ることにしましょう。
      ご助言に感謝いたします。

      梶村

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