2012年1月19日木曜日

64:ストレステストでごまかす原発村の保安院をまず除染しよう!


1月18日、この夏、最も電力不足が予想されているとする関西電力の福井県大飯の原発二基の再稼働を目論む原子力安全・保安院の、関電のストレステストにお墨付きを与える、やらせ茶番会議が、市民の傍聴を排除して強行されました。

それに抗議して二人の委員が会議をボイコットしましたが、そのひとり後藤政志氏は下記の通り「公開の原則が外された」と怒っています。本来は市民の前で公開で議論を尽くすべき会議を、警備員と警察官の実力行使に守られて既成事実とした結論は、それだけで無効です。
枝野大臣は恥を知るべきです。君は、有権者に説得力をもたないストレステストを原発再稼働の免罪符とするためGewalt/ゲバルトを行使し、主権者の基本権である知る権利を踏みにじった。今日の行為によって君は断じて民主主義者ではないことを証明した。ここにいたっては市民は抵抗権を行使するしかない。国家権力(Staatsgewalt)の源泉は国民にあることを忘れた政治家には、それを教えてやるしかない。

傍聴を要求した市民のひとり、山本太郎君が「これはわたしたちの命に関わることです」と述べていますが、これこそが市民の意思なのです。 枝野大臣、君が今日、お墨付きを与えたのはストレステストにではなく、市民の抵抗権にである。

日本の市民のみなさま、立ち上がって、まずは原発村の中の保安院を徹底的に除染しましょう。8人の委員のうち6人は民主主義者ではないことを本日、文字通り身を以て示したのです。原発の推進機関であるこのような組織は、直ちに解散すべきです。
近く、IAEAが保安院と原発再稼働にお墨付きを与えるために訪日しますが、この世界原発ロビーの中枢にも抗議の声を挙げましょう。

関連報道のうちで動画を以下挙げておきますのでご覧ください。これに関してはNHKは、慎重に中立を保っています。良いことです。

 妥当評価も原発再開不透明 NHK

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国の原子力安全・保安院は、関西電力大飯原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステス ト」の結果について、18日夜「妥当だ」とする評価をしました。評価が示された会議は、運転再開に反対する人たちの抗議で開始時間が大幅に遅れるなど「ス トレステスト」への批判は強く、再開に必要な地元自治体の了解を今後得られるのか見通しは不透明なままです。

「ストレステスト」は、政府が、停止中の原発の運転再開で地元の理解を得るために導入した安全評価 で、原子力安全・保安院は18日夜、専門家の会議を開き、福井県にある関西電力大飯原発の3号機と4号機のテストの結果を議論しました。この中で保安院 は、関西電力が提出した、津波は想定のおよそ4倍の11.4メートルまで安全性に余裕があり、深刻な事故には至らないなどとしたテストの結果について、 「テストの方法は妥当だ」とする評価をしました。これに対し、参加した専門家から「テストで判明した原発の弱点を少しでも強化できるよう、電力会社は今後 も継続的に安全性を高める努力が必要だ」などの意見が出されましたが、大きな異論は出ませんでした。一方で、会議は、運転再開に反対する人たちが会議室に 入り抗議を続けたため、3時間半余り遅れて始まったうえ、専門家8人のうち「ストレステスト」を運転再開の判断に使うことに批判的な委員2人が欠席しまし た。大飯原発の2基については、保安院が、今月23日から月末にかけてIAEA=国際原子力機関の調査を受けてから最終的な評価書を作ります。また、国の 原子力安全委員会の検証を経たうえで、最後に政府が運転再開を判断することになっています。再開の前には地元自治体の了解が必要ですが、自治体からも「ス トレステスト」への批判があるうえ、福井県は、福島第一原発の事故の検証を踏まえた新たな国の対策が示されなければ、再開の判断はできないという姿勢を示 していて、理解が得られるかどうか、見通しは不透明なままです。


ストレステスト審査 「密室判断に市民反発
報道ステーションより
今日、経産省で予定されていた原発の運転再開に関する会議が3時間半も始められないという事態があった。その理由は、傍聴を認められない会議開催に対して、密室での判断に市民が抗議したため。
けっきょく別の会場で、完全に傍聴者なしで会議を行うことになったが、一部の委員は欠席。その一人(後藤政志氏)に話を聞いた。「そもそも原子力は密室性が問題だったから、公開の原則を外したら余計信用を失う」と後藤さん
そして開かれた会議では、ストレステストは妥当だとする結論をまとめた。


ストレステスト会議 開催できずNHKニュース

原子力発電所の運転再開の判断の前提となる「ストレステスト」の結果を専門家が議論 する原子力安全・保安院の18日の会議は、会議室での傍聴が認められなかったことなどから運転再開に反対する人たちが会議室に入り込んで抗議を続け、予定 から2時間半以上たっても開催できない異例の事態となっています。

19日の報道の動画追加です。

http://www.dailymotion.com/video/xnt2a4_20120119-yyyyyyy-yyyyy-yyyyyyyyy_news

モー ニングバードより。この問題のニュース動画は3つめですが、局によって立場がわかる例として興味深いです。この番組では山本太郎の話を紹介していたり、ス タジオのコメンテーターの話も市民側という印象です。枝野の会見風景も出てきますが、官僚サイドの形式的な話しか言わず、官僚の代弁者となってる様子があ りありです。番組のまとめとしては、来週IAEAが来日し大飯原発などを視察するので、その前にストレステストの結果は妥当だということを示しておきた かった、つまりは日程ありきで進めている昨日の会議だった。また夏の電力が足りないとか電気代値上げだというが、その前に発送電分離や電力改革の議論が遅 すぎる。それは東電を守るという前提で経産省も財界も話を進めているためだ。昨日の会議では傍聴が認められなかったために2人の委員が退席したということ だが、けっきょくそういうことじゃいけないと思う人が2人しか入っていないということで、そんなふうに審議会がこれまでもずっと行われてきている。すべて 官僚がシナリオを書いて進めてきている、という解説です。

1 件のコメント:

  1. 何事にも臨界点がある。
    絶滅あるいは崩壊寸前まで、一見変わらぬようにみえる疑似安定時期がくる。
    ある日、限界の閾値を超えて回復不可能の事態となる。

    原発も政治も経済も同じだ。
    ピラミッドの底辺が頂上を支えていることを忘れる輩の末路は歴然。
    金路と権利の亡者、資本主義の御用政治家、民主主義の悪用者の陰謀が臭う。
    棄民隠蔽の陽動作戦の裏に保身奔走する富裕貧魂乞食の発する腐臭だ。

    今日の睥睨の驕りは久しからずや。
    業界の提灯持ち、煽るメディアも然り。

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