2013年11月1日金曜日

195:速報:スノーデン氏ドイツのシュトレーベレ連邦議員と面会し、盗聴問題でドイツ議会での解明の援助に言及。公共テレビが氏のドイツでの証言と亡命権を保障すべきと主張。追加あり。

速報です。
第一報:
 ドイツ公共第一テレビARDは、31日夜のニュースで「ドイツ連邦議会議員クリスチャン・シュトレーベレ議員(緑の党)が、本日モスクワでエドワード・スノーデン氏と長時間会談し、アメリカの諜報機関の解明に関して、ドイツ議会を援助したいとの意向を示した」と伝えました。この会見にはドイツ公共放送の記者も同行しており、「長く計画されていた」とのことです。
連邦議会の盗聴問題での調査委員会で参考人として証言する意思があると述べたようです。
シュトレーベレ氏は「ではどのようにそれを実現するかについては、これからの問題」と述べました。
スノーデン氏が、ロシアに入国して以来、西側政治家と公然と面会をしたのは初めてのことです。

シュトレーベレ氏はモスクワから→ツイートして、「ドイツに向けたスノーデンの手紙を明日もって帰り発表する」と書いています。明日金曜日に記者会見がもたれる可能性があります。

あと一時間ほどで、ARDニュース特集Panoramaで詳しい報道がされますので、とりあえず以上を速報します。

スノーデン氏とシュトレーベレ議員 シュトローベレ議員事務所提供
モスクワで会談するふたり ADR PANORAMA
このような写真を見て、アメリカのNSAとCIAのトップたちは、この時間、頭から湯気を立てて怒っているでしょう。「できたら、この裏切り者と、ドイツの赤弁護士を無人機攻撃でぶち殺してやりたい」というのが、アメリカの諜報機関のトップの本心でしょうね。

なおシュトレーベレ氏はこのブログにも6月に普段の姿で登場しています。→こちらの終わりちかくをご覧ください。どのような人物かよくわかります。

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第2報:

モスクワからのニュース特集パノラマによりますと、スノーデン、シュトレーベレ両氏の会談は、31日午後4時(日本時間の11月1日午前0時)まで、モスクワの秘密の場所で3時間をかけて行われました。
 モスクワのホテルからロシア当局の車で、会談場所に赴き、 公共第一テレビのモスクワ特派員はその会談に同席しています。
特派員は、スノーデン氏は追われている人間のようではなく、非常に聡明で、事態の推移をきっちりと把握しており、疑惑について深い知識を持っているとの印象を得たと述べています。そして、氏は、NSAの長官が 先日のように米議会で開き直って事実公開をブロックするようであれば、ドイツの連邦検察庁、あるいは連邦議会の調査委員会に参考人として証言する意思があると表明。その意思を文書にしてシュトレーベレ氏に託すシーンが包装されています。
(明日あたり、ベルリンの記者会見でこの文書が公表されるのではないかと、わたしは考えています。)

 スノーデン氏のロシアでの弁護士は、「彼が出国すれば、その時点でロシアに置ける亡命権は失効する」と述べています。これに対して、注目すべきは、公共テレビARDは先ほどのコメントで「Danke, Edward Snowden」と述べた上で、「疑惑の解明に大きな貢献したいとする彼の意志に沿って、ドイツ政府はモスクワからベルリンまでの移動と亡命権の保障をすべきだ」と主張しました。

 また、ニュースでは、ベルリン駐在のアメリカ大使とのインタヴューで「スノーデン氏がベルリンに現れたら、ドイツ政府に対して、犯罪人引き渡しを要求するか?」と問いに、大使は「仮定の質問には答えられない」と回答しています。

  →193回でも南ドイツ新聞の主張を紹介しましたように、ドイツではスノーデン氏に感謝し亡命を保障すべきであるとする世論が、日々高まっています。今日の公共第一放送の、報道は感謝を実現してドイツ政府に亡命権を与えよと主張し、見事にジャーナリズムの役割を果たしています。これぞ公共放送の使命です。

 同じ公共放送のNHKは、このような報道ができるでしょうか。

メルケル首相の携帯電話の盗聴事件は、歴史的な次元にまで急速に展開しつつあります。

日本のベルリン特派員の皆さんは、そろそろ体力の限界に近づきつつあるでしょうが、これから長丁場になりますので、あまり無理をしないようにお願いします。

追加:
一夜明けて、11月1日です。
スノーデン氏の手紙は、宛先がドイツ連邦政府、連邦議会、最高検察庁となっており、これについてシュトレーベレ氏は、本日12時30分よりに→ベルリンで記者会見を行う予定です。わたしも出向きますのでこれについては、回を変えてお知らせします。

今朝までの情報からわたしの判断では、この手紙を基にしてドイツ政府がロシア政府との交渉でスノーデン氏をモスクワからルフトハンザで出国の了解を得れば、ベルリンへ入国の際、スノーデン氏がドイツへの亡命を申請して入国、ドイツ政府はそれを根拠にアメリカの身柄引き渡し要求を拒否することが可能であるということです。

 オバマ政権の最大の失敗は、スノーデン氏のアメリカ国籍を剥奪したことです。これはナチスが制裁のためによく行ったやりかたです。日本の憲法でもこのようなことはできません。無国籍の人物に政治的理由で亡命権を与えることはドイツ政府にとって容易です。






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