2015年1月28日水曜日

285:後藤健二さんの新画像「私には24時間しか時間がない」;日本政府は後藤さんを見殺しにしてはならない

 よりによって、アウシュヴィッツ解放70周年記念日にあたり、現地で行われている大規模な記念式典とほぼ同時間に、イスラム国の「最後通告」ともとれる後藤健二さんの静止画像にメーッセージが付けられた→映像が公開されました。
 ヨルダンと日本政府に24時間以内に要求を受けいれなければ、後藤さんとヨルダン人のパイロットを殺害するとの脅迫がその内容です。
 
 何とか生還していただきたいと願うばかりです。ここまで来れば、助けることができるのはわたしたちの日本政府の能力だけだと思います。
 しかし、ここでは詳しくは論じませんが、このような事態を招いた日本政府の根本的な原因は、世界情勢から剥離して、偏ったアメリカ一辺倒しかできない日本政府の未熟で貧困な歴史認識にあるといえるでしょう。アメリカは人質交換には断固として反対しています。
それが、極右安倍政権で露呈したのがこの人質事件であるといえます。
日本政府は後藤さんを見殺しにしてはなりません。自国民の生命を守るのが政権の最低限の義務です。

 ホロコーストの歴史から学んだ者の決定的な認識にひとつは「一人の命を救う者は世界を救う」という格言です。安倍晋三首相に24時間以内に問われているのもこれです。

 本日、ドイツの連邦議会では午前中に恒例の国家社会主義の犠牲者追悼記念式典が行われ、そこでガウク大統領が「アウシュヴィッツなしにはドイツのアイデンティティーはない」との解放70周年に相応しい、決定的な演説をしたばかりでした。これは重要なので、とりあえずこの演説をブログで報告しなければと考えながら、午後のアウシュビッツの式典を詳しく伝えるドイツ公共放送の中継を観ている時に飛び込んできたのが、この悲惨な報道です。いまわたしは感動にナイフが突き刺されたような気持ちでいます。

 
(この映像、ご覧のように数時間で削除されましたので、下の画像で代用します)

明確な男性の声で伝えられている英語のメッセージの翻訳は次ぎのとおりです。
緊急ですので毎日新聞の翻訳を借用させてください:

以下借用:


私はケンジ・ゴトウ・ジョゴ。妻、日本国民、日本政府に告げる。これが私の最後の
メッセージになる、と言われた。また私の解放を阻んでいるのはヨルダン政府がサジダ
(・リシャウィ死刑囚)を引き渡すのを遅らせているからだとも言われた。あらゆる政治
的圧力をヨルダン政府にかけるよう日本政府に対して言ってほしい。

 残された時間は短い。私と彼女の交換だ。なぜ理解できないのか。サジダは10年牢獄 (ろうごく)にいた。私はわずか数カ月だ。彼女と私の直接交換だ。これ以上、遅れる と、ヨルダン政府はパイロットの死、そして、その後に続く私の死に責任を負うことにな る。私には24時間しか残されていない。パイロットにはより短い時間しかない。どうか 私たち2人を死なせないでくれ。これ以上引き延ばせば2人とも殺される。ボールは今、 ヨルダン政府の側にある。

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